LV2-02 筆者の勉強量

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このコラムでは、筆者がどれくらい勉強をしたのか、
どれくらいタイ語学習に取り組んだのかの目安をお話しします。

すでにいくつか、筆者がタイ語を話して
ネイティブとやり取りをする動画を見ていただいていると思いますので、
どれくらい運用できているかについては察しが付くことかと思います。

日本にいながらタイ語に取り組む人、
タイに住みながらタイ語を学ぶ人、
それぞれの背景はあると思いますが
一つのケーススタディとなることを狙っています。

タイ語に取り組み始めたのは
2011年6月に駐在派遣が開始となるその3か月前です。

当たり前ですがそのときはタイ語については何も知らず、
アルファベットも書けませんでした。
声調とか子音がいくつあるかなど、一切のことに無知でした。

最初にわたしは、
会話練習帳を数冊買い求めました。

そして、長くタイにいることが分かっていたので
辞書も買いました。

しかし実際に読み始めてみると、
案の定訳が分かりません。

これは、文字をやらなければだめだ、と直感的に思ったわたしは
労力のすべてを文字に費やすことにしました。

これはあてずっぽうだったのですが、
結果的にのちのタイ語学習を加速させることとなりました。

わたしの場合はすぐに学んだことを実践できる環境に身を置くことができましたので
日本に居ながらにしてタイ語に取り組む人にはあまり当てはまらないかもしれませんが、
会話帳、辞書はその後ほとんど開くことはありませんでした。

文字に取り組み始めたわたしは、
読んで意味が分かるかどうかは別にして、
3カ月でほとんど見たことのないタイ文字がなくなるまで
文字に慣れることができました。

タイ文字に対するアレルギーもなくなり、
逆にこれはどういう意味なのだろう?
とタイ文字の何を見ても興味と好奇心がわいてくる循環に乗れました。

その時採用した学習法は、
ここでもお話しした通り
「写経」です。
これは本当にやっておいてよかったです。

そしていよいよタイに来てみると
タイ人が何言っているんだかわかりません。
聞き取りが難し過ぎるのです。

また会社は外資系だったため
社内公用語は英語で
英語を使用することが推奨されていたため
周りの人も英語で話しかけようとしてきます。

タイ語で会話しなければいけないのは
自分一人で買い物などで用を足すときくらいでした。

会話と辞書はその後どうしたのか?
会話は、人が話しているのを聞いて「今なんて言ったの?」と聞き、
言ってもらっても聞き取れないので紙に書いてもらいました。
辞書はケータイのアプリにか電子辞書を使いました。

タイに来て2カ月ほどで、タイ語学校に通い始めました。
英語でタイ語を教わる学校だったので
日系のタイ語学校よりはずいぶん授業料が安かったです。
リンクを張っておきます
スマイルラングエッジ

ここでは発音から入りました。
単語や簡単なフレーズをひたすら正しく発音できるように
講師と1対1で授業を続けました。

そんな背景から会話力は最初の1年くらいはほとんど身につきませんでした。
この間も自習は続けましたが、読解に集中していました。

読めれば言える、
書ければ言える、
というタイ語の表音文字としての性質に気づいたわたしは
リーディングがどんどん面白くなっていきました。

1年くらいすると、語学学校では声調規則(この講座のLv1の内容)のほとんどを終え
一部の例外のみ、都度読み方を確認していけば読めるようになりました。

読めれば話せるので、積極的にタイ語を用いていました。
発音さえ正しくすれば、通じるのです。

しかし、わたしの発した言葉に相手が何かを返してきても
ほとんど聞き取れず、コミュニケーションはおぼつかないままでした。
そんな時期が長く続きます。

その間も、
電車に乗っているときはニュースアプリで短文を読み、
わからない言葉は辞書アプリに切り替え検索し、
新しく引いた単語はすべてメモパッドにメモっていきました。

辞書を引くのに気が進まないときは、
ラジオアプリを開いてとにかく耳をならそうと、
ワケも分からないままラジオを聞き流していました。
このときはまだシャドウイングには取り組んでいません。

効率が悪いですが、
どうせ電車の中でできることなど限られています。
効率悪いながらも頭に栄養を詰め込むほうが得るものが多いです。

コツはひとえに、こうした空き時間で、どんどんタイ語に触れることです。

空いた時間に、とポータルのニュースサイトは見ないほうがいいです。
よほどの目的意識をもってネットサーフィンするでもない限り、
そうした漫然とネットをさまよう時間に得る情報は80%が我々には必要のないものであるにもかかわらず
下世話な野次馬根性をたきつけられてハマっていくのです。

間違ってもゲームをしたりしてはいけません。
ゲームアプリをケータイにインストールしている人は今すぐアンインストールしましょう。
かくいう自分も、ネコに見立てたキャラがお互いをやっつけあうなんとか大戦争なる
ゲームにはまって中毒化し、相当量の時間をドブに捨てました。

時間が無駄になるだけならまだしも、
課金アイテムなるものにまで手を出し、
数万円をもドブに捨てています。

恐るべき中毒性。
絶対にやらないほうがいいです。
ストレス解消だ、と思っていたんですが
代償のほうが大きいです。

あの時間を勉強に充てていたら…いまごろ語学博士になっていたかもしれません。
過ぎ去った時間は取り戻せません。
今すぐ、ゲームアプリをアンインストールしましょう。

ああいうゲームの狙いは、
ただで頒布し、
無料でインストールさせ遊ばせ、
中毒化させてわれわれをハメて課金アイテムを買わせる、
それにつきます。

もはや麻薬並みの中毒性です。
絶対手を出してはいけません。
得るものが何もないです。

さて、とにかく文字に興味を持ったわたしは、
道路に立っている看板、
レストランのメニュー、
便所の注意書きまで写真に収めて
あとからわからない単語を調べるようにしていました。

もうここまでくると、
「いい中毒」といえるかもしれません。
好ましい方向に自分で自分をハメていきましょう。

課金アイテムを買わせるゲーム産業なんかにハメられていては
いつまでたっても自由な人生など送れません。

これも、タイ文字に対するアレルギーを「写経」で取り除いたからだと断言できます。

写経、おススメです。

2年半ころしてもまだ、
ヒアリング力と会話力はベーシックなものでした。
タイ人同士の飲み会などに顔を出すと、ほとんどついていけずつまらない思いをしていました。

そんな時読んだ苫米地英人氏の著書で言及されていた
ディベートと通訳の訓練法、これ、もしかしたらタイ語でやってもいいんじゃない?
と早速タイ語に当てはめることを実践しました。

Lv2の最初でお話しする
「早読み」

「シャドウイング」
の2つです。

これを始めてから、
わたしのタイ語力は爆発的に伸びることになりました。

資格試験を受けようと思ったこともあり、
2カ月ほど集中して取り組みました。

そして、タイ語学習を初めて2年半ほどで、
タイ教育省主催の語学検定試験で
ヒアリング=4
リーディング=3
ライティング=5
会話=3
という点数を修めることができました。

その後は、気まぐれでシャドウイングをやったり、
早読みをやったり、ということを行っています。

わたしはバンコク郊外に自動車で遊びに行くことが多いので
そのような時間を活用して、
車の中で早読みやシャドウイングを実践しています。

車の外から見たら、
大声で口をパクパクさせて気がくるっているのかと思われるかもしれませんが
タイの車は遮光スモークが厚くあまりみえないし、
そもそもべつに何と思われようが、語学力が上がったほうがいいに決まっています。
人の目など気にすることはありません。

ということで、
いろいろ偉そうに言っている割には
実は皆さんほど、勉強量はないのかもしれません。

ただし、今さっき読んだり見たりした言葉を実際に使って文章を組み立ててみて
それをタイ人にぶつけ、フィードバックをもらうという実践ができたのは
タイに住んでいる、という環境があったからこそであるのは間違いありません。

この講座の動画の中でも、わたしがタイ人ネイティブに向かって
「あれ、タイ語でなんていうんだっけ?あの、こんなふうになってるやつ」と
簡単な単語を組み合わせてタイ語の単語のことを聞いているシーンがいくつもあったと思います。
そのように、知っている範囲の言葉をつなぎ合わせていけば
専門的なタイ語をやるでもない限り日常生活のたいていの子とは事足りてしまいます。
とにかく、自分から発信してフィードバックをもらうことが大切になります。

このような経験からしてある程度、
何語であれ語学学習について一つの型を設けることができます。
・読み書きは、自習だけである程度何とかなる。
・課題はヒアリングと会話
自分の実感としてはヒアリング力と会話力とが向上したのは
シャドウイングと早読みを始めてからというのは確信的です。

それが、このサイトの設計思想にもなっています。

Lv2では、ヒアリング力と会話力を本気で向上させたい人に向けてコンテンツを準備していきます。

タイ語学習のモデル まとめ

さて、筆者のタイ語学習モデルですが、
今までお話しした通り「何もせずにただぼけっとしているうちにタイ語が話せるようになった」というものではありません。

まとめると、

 

もっと知りたい、という興味・好奇心をうまく循環させていく軌道に自分を乗せる。

これは誰かにやってもらえるわけではありません。自分でやることです。

 

とにかくタイ語に触れる。

写経にしろ、ラジオの聞き流しにしろ、量をこなさなければ語学なんてできるようになりません。
わたしは25歳のころから自分の部屋にテレビを持っていません。
テレビなど見るだけ時間の無駄です。
無駄にする時間を勉強に充てたほうがいいのは当たり前の話です。
ゲームをするなどもってのほか。

ゲームをしてもテレビを見てもいいですが、
それに充てている時間をもっと有効に使うことができますよ、ということを提案しているのです。
今すぐテレビを処分し、ゲームアプリをアンインストールして、
かわりにケータイには辞書アプリ、ニュースアプリ、ラジオストリーミングアプリをインストールしましょう。

そして暇さえあればそれを見る、聞く、読む。
写経と同じく、わかんなくてもいいのです。
とにかく、時間をまともなことに使うクセをつける。

タイ語に触れる量をこなす

シャドウイングにしろ早読みにしろ、とにかく自分の口を使っています。
練習することが結果に直結します。
これは最短距離です。
何もせずにうまくなること、
何かもっと楽してうまくなる方法、
考えずにアタマを働かせずに覚えられる方法、
そんなものはありません。

シャドウイング、早読みのいいところは、
自分のアタマが追い付かないながらも無理やりついていこうとすることで
自分の限界値のリミッターが外れることです。

 

 

自分が心地よい範囲で運動していたって筋肉がつかないのと同じで、脳が活性化するには刺激が必要です。

それをうまく作り出してくれるのが、シャドウイングであり早読みなのです。

 

 

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公開日:
最終更新日:2016/10/02

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