Lv1基礎-16 複合子音
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青色個所=へえ、そうなんだ程度に飲み込めるもの
黄色個所=日本語にはない概念で覚えるのに注意が必要なもの
赤色個所=理論的に煩雑になり、覚えることが多く、タイ語学習において踏ん張りどころとなるもの
これで分かる!タイ語の複合子音について
いよいよ前半最後の講座です。ここまでで文字に関する講座はひと段落です。
複合子音というのを説明するのには英語の概念で例えるのが一番身近かと思います。
筆者は昔エレギターを触ったことがありましたが、スウィープピッキング、というのがありました。
日本語ではすべての文字に子音と母音が含まれていますので、
「す=Su」「うぃー=Wii」「ぷ=Pu」と読まざるを得ません。
英語ではSweepですね。この、SとWが母音なしで連続しています。
英語では母音を発音しないで子音だけで音を出すことができます。
母音を出さない子音を次の子音につなげて発音する、これが複合子音です。
これと同じ概念がタイ語にもあるのです。
この音が日本語にはないため判別できないことが日本人が外国語を話せるようにならない原因の一つかと思います。
タイ語の複合子音のパターン
タイ語の場合複合子音になるのは文字の組み合わせが決まっているようです。
一番目に来るのはปが一番多いといわれていますが、
ほかにก/ข/ค/จ/ผ/พ/ต/ทがあります。
二番目に来る子音は必ずล/ร/วのいずれかです。
組み合わせとしてあり得ないものもあります。
たとえばตรは複合子音になるけどตลは複合子音にならない。など。
もう少し研究して分かった時点で追記したいと思います。
論より証拠、映像で見てみましょう。
複合子音といえども母音が入らざるを得ない?!
ちなみにตとกとปは無気音なので、英語のような複合子音にはできません。
無気音は母音を発生しないと音が出せませんからね。
タイのチャンワット(県)にตราดというのがあります。
発音はtràatですが、
このtが無気音なので
厳密にはəのような母音がついています。
会話では早いから判別できる音に聞こえないかもしれませんが、
ゆっくり自分で発音してみればわかります。
もし、tがthの音だったら英語と同じような複合子音で再現できますが
無気音なので物理的に無理です。
覚えておいてもらいたいタイ語学習の心構え
まぁ、あまり深く考えないようにしましょう。
タイ語を覚えるときに大切なのは、あまりガチガチに理論で固めて「理論に当てはまらないから」と思考をストップさせてしまうことをしない、ということだと思います。
また後でもお話ししますが、「タイ語の単語の読み方を100%完璧に説明できる理論はない」のです。
どうしても、ケースバイケースで覚えるしかない場面に出くわします。
複合子音の字種別
基礎08項目で、字種別についてお話ししました。
字種別は最後の難関声調規則をやるときに必須の概念です、
早めに「字種別」という概念に親しんでおいてください。
複合子音の字種別ですが、
「最初に出てくる文字の字種別とする」と覚えておいてください。
ปรุง(調整する)という単語のปรであれば最初のปの字種別に則り、中音字となります。
เครื่อง(道具)という単語のครであれば、最初のคの字種別、低音字となります。(この場合はどちらも低音字ですが)
だんだんわかってきた、タイ語の読み方
写経していた時、もしくはタイ語の文字列を眺めていた時
なんで母音なしで子音が連続しているんだ?
と思いませんでしたか?
それは以前母音の項目でお話しした
โ-ะが消えている、もしくはこの複合子音である、かのいずれかの可能性もあります。
しかし子音が連続するのはこれらのパターンだけではありません。
タイ語を完ぺきに読めるようになるにはもう少し学習を進めなければいけません。
ここまでで、おおよそ7割くらいまできた、といっていいと思います。
腑に落ちたら次の講座へと進みましょう。
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公開日:
最終更新日:2016/09/24