「言語を究める。」

タイ語・英語を話し、ビルマ語、ラオス語にもとりんでいる筆者が外国語学習について言語学習について実践豊富に考えていきます!

外国語学習の心構え その5 学習進度に不安を持たないためのマインドセット 1/ 4

      2016/03/21

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さて、いよいよ「外国語学習における心構え」シリーズも第五話、最終話となりました。

最後は、「学習進度に不安を持たないためのマインドセット」についてお話します。

このマインドセットを整えるのに重要な概念は

  1. シグモイド曲線
  2. エフィカシー/セルフエスティーム

の二つです。

言語学習、上達しているのかなぁ・・・

そんな風に感じたことがありませんか?

  • 日々、まじめに机に向かっている。
  • 参考書も何冊もやっている。
  • 資格試験も受けている。
  • 通勤通学中もリスニング教材をきいている。

 

でも・・・

  • なかなかTOEICの点数が上がらない
  • なかなか受験級に合格できない
  • なかなか聞き取れるようにならない

・・・

いったい、勉強法が間違っているのか、
自分のアタマがよろしくないのか、
使っている教材が悪いのか・・・

 

不安になりますよね。

 

わたしも例外ではありません。
タイ語を使って生活を始めたときには
同じように感じたこともあります。

今までお話してきたようなマインドセットは大方抑えていたし
ヤル気もあるのになかなかタイ語が使えるようにならない。
(と焦ったことがあった)

 

わたしの場合、特にリスニング力が課題です。
電話とかニュースとかラジオとかだと一方的な音声だけを頼りに
相手のいっていることを理解しなければなりません。

コミュニケーションは言語だけではありませんので、
対面コミュニケーションでは相手の表情、
ジェスチャーなどから言語以外のもっと多くの情報を汲み取ることができます。

  • 怒っているのか喜んでいるのか、
  • 相手は話していることに肯定的なのか否定的なのか、
  • こちらにどういう反応を求めているのか
  • 賛同を求めているのか意見を聞きたいのか
  • それとも自分のいっていることを押し付けたいだけなのか
  • もしくはだれかにむかって憂さ晴らしに話したいだけなのか

そういうことが電話やラジオやテレビからは判別しづらいため文脈がわかりづらいです。
また、グループの中に入って話を聞いているとき、
自分が話題の中心となって意見を言ったりしていないとき
つまりたとえば自分含めて3人で話しをしていて
他の二人が話し込んでいてそれを聞いているときなどには
ものすごく聴解力が落ちます。
先ほどお話したような非言語情報が自分に向けて発せられていないからです。

これは、ある程度英語、タイ語を運用できるようになった今でも同じで
時折話の腰を砕いて「ちょっと、それどういうこと?」と聞き返さないと話題についていけなくなります。

聞けばいいだけのことなので別にわざわざそれをコンプレックスに感じる必要はありませんが
同時通訳などを本気でやるとしたらこれはネックになりますね。
これには対策があるのでまたこれ以降の話でお話します。

このように、人それぞれ自分の苦手分野であったり、
とくに初級者や中級者である程度の壁が超えられていないと
このような不安は常に付きまとってきます。

不安のもつ作用、副作用

こうした不安は、
ある程度であれば言語学習において
「よし!がんばってここを克服するぞ!」といい刺激(作用)となりますが
不安が高まりすぎると逆に学習進度を遅らせるか、
ひどい場合は逆向きに働きヤル気をなくしたり
手につかなくなったり興味がわかなくなって放り出してしまいます(副作用)。

最悪の場合ノイローゼになったりします。
わたしが学生のときにもそういう人を見ました。
かなりまじめでこつこつ取り組んでいるのに
学習進度に自信と確信が持てず「自分には才能がないんだ」と自暴自棄になりかけていました。

外国語だけでなく、どんなことでも同じ話ですね、

楽器であったり、
数学であったり、
習い事であったり、
書道、茶道、華道、
柔道、剣道、空手、ボクシング、サッカー、野球、

なにをやるにしても上達具合は常に自分の心身に影響を及ぼします。

上達具合は誰が決めているのか?

正確に言えば、「上達具合に対する自分の認識、自己認識」が影響しています。

他人から見ればその人はその分野でものすごく上達してぐんぐん伸びているように見えても
その人自身が「まだまだぜんぜん」とか「上達していると感じない」と自己認識していれば、
その人にとってはそれがすべてです。

わたしの場合、リスニングは特に苦手ですが読み書きは大得意です。
タイに来て半年ほどで、至極簡単な会話と文字の読み書きはできるようになりました。

観光に来た日本の友人たちとローカルレストランに入って、
あのタイ独特の「メモ用紙に自分で食べたいものを書いて注文するスタイル」のオーダーがこなせるようになっていたので
友人から見れば「すごい!半年でタイ語マスターしたんだね!」ということでしたが
わたしとしては、その書いた文字が実は間違ってて店員が「これなんですか?」と聞き返しにくると
ヒアリングがだめなので相手の言っている意味がわからずぽかぁんとしてしまいますし
心構え第一話で話したように敬語丁寧語の概念を理解していなかったので邪険にされるなどもあり
とてもとても「マスターした」などといえるレベルとは思っていませんでした。

 

自分の評価を自分で決めている例です。

 

学習進度・上達度はどういうものなのか

学習が進んでいるのか、上達しているのか・・・?
この不安は当たり前、誰でもこういう思いはありますよね。
自分の認識と他者の認識は異なってあたりまえでもあります。

この点について、

  • シグモイド曲線
  • エフィカシー/セルフエスティーム

これら2つの観点からその成り立ちと性質について話していきたいと思います。

 

その1 シグモイド曲線

シグモイド曲線という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
学習の習熟度も含め、生物の感覚や機能は大体この曲線に沿ってモデル化できるそうです。

どういう曲線なのかというと、

Slide1

↑このようなものです。
アルファベットのSの文字の頭とお尻をつまんで横に引き伸ばしたような形ですね。

脳の発達や、スポーツの上達、物事に対する我慢、ひいては性的オーガズムまでこのモデルに当てはまるそうです。

ここでは言語学習がテーマですから、横軸を学習時間、縦軸を学習深度・習熟度合い、と考えてください。

時間が進むにつれ、刺激であったり感覚の入力であったり勉強、学習であったりのインプットは次第に増して行きます。
その習熟度合いは、最初は緩やかなになっています。

Slide2

そして、ある点から急激に度合いが高まり始めます。

Slide3

そして更に時間が進むと、度合いの増加の程度は緩やかになっていきます。

Slide4

この急激に高くなる範囲を「爆発的加速の閾値」、と呼ぶことにします。
閾値、というのは、範囲のことです。ある程度一定の時間が過ぎると
この閾値に達し、度合いがそれまでの加速割合とは大幅に異なる急激な割合で爆発的に高くなります。

Slide5

実は日常的に経験している?シグモイド曲線モデル

日々の生活でもなんとなく経験があるのではないでしょうか。

いつもは我慢できることだったんだけどある日突然我慢の限界に来て爆発、
もしくは意味もわからず続けてたんだけどある日突然次のステージにひょこんと上がってしまう。

オフィスで近くに座ってるおっさんの貧乏ゆすりがきにならなかったんだけどある日突然ムカキツ度が爆発して怒鳴りつけてしまう、とか
部活でやらされてる意味のわからない「素振り1000回」をやってたら本当に球打の技術が上がった、とか

なんでもいいです、何か思いつくことがあるとおもいます。

その「爆発」であったり「ブレイクスルー」であったりは、このシグモイド曲線の「閾値」に達したものと思われます。

もちろん、すべてがこの例の形で表せるわけではないでしょうし
取り組んでいる物事によって違いもあるでしょうし
なにより個人差が大きいと思います。

あるときはこんな形だったり↓

Slide6

あるときはこんな形だったり↓

Slide7

あるときはこんな形だったり↓

Slide8

もしくはもっと長い時間軸で考えればこのS字は複合的な形になるかもしれません↓

Slide9

いずれにせよ確実なのは、下のような右肩上がりの直線にはならない、ということです↓

Slide10

わたしはこれを論理的に証明できませんし、
実際にこれをモデル化した人も論理的に完全には説明できないかと思います、

なんとなく想像できるのは、脳の中の神経回路ネットワークが
ある一定値までくると二次関数のグラフ的に、
複次(べき乗)的にネットワーク回路が増加していくためではないかと思います。

単純化して例示かすると、
一日に覚える単語が2つだとしたら
最初は2+2+2+2+…と非常にスローペースでしか伸びませんが
あるときを超えると2+2+2x2x2x2x2…といった具合にどんどん爆発的に伸びていくのです。
ひとつの細胞が複数の神経発信信号器を持っているとしたらそのネットワークが増えるほどコネクションは密になりますよね。
たとえば5つのコネクションを持つ細胞が1つ増えれば、ネットワークの組み合わせは5増えるわけです。
2つ増えれば10、3つ増えれば15と複次的に増えます。

まぁここで書いたことはあくまで想像に過ぎません、
シグモイド曲線というのはあくまで経験的、
つまり統計学的な「傾向」にすぎないかもしれませんが
さまざまな分野で実証されていることを考えると
これは知っておいて価値があるかと思います。

 

外国語学習におけるシグモイド曲線の意味

外国語学習に当てはめて考えた場合、
この曲線はどのような意味を持つのでしょうか。

この爆発的増加の閾値に達するまでは学習成果であったり
言語運用能力は大幅な伸びを見ません。

ところがあるときこの閾値に達すると
その能力は爆発的に伸びだします。

ここで言いたいことは、あなたがもし今取り組んでいることでなかなか上達を感じないとしたら、
爆発的上昇期にさしかかっていないだけ、ということです。

あなたが今いる位置は下図のAもしくはBまたはCかもしれません。

Slide11

Cであれば、今そこでやめてしまったらもう少しで来るはずの爆発的上昇期を前にやめてしまうことになるかもしれません。

もったいないことこの上ないですよね。

だから、あなたが今取り組んでいることがなかなか上達しないと思っていたとしても
「実はそれは本当は必要でなかった」ことでない限り、
あきらめずに「続ける」ことのほかに合理的な選択肢はないのではないかと思います。

そうはいってもさ・・・

と思うかもしれません。

しかしこれまですでに、
上質な学習の機会を増やす方法、
学習スピードを上げる方法、
ヤル気を続けて持つ方法、
学習に対する覚悟を決める方法、
についてのTIPsをみてきました。

  1. 敬語・丁寧語の重要性
  2. 感性の重要性
  3. モチベーションを高める臨場感
  4. ラクしてできることはないので主体的に取り組む覚悟

でしたね。

これらをどんどん駆使、応用して、
いつか爆発的に伸びることを信じて続ければいいのです。

わかったよ、頭ではわかった。
でも不安になるのも実際のところでしょう?
と思われた方にはさらにこのマインドを補強する「エフィカシー/セルフエスティーム」について、
次回の投稿でお話したいと思います。

それでは!

 

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